コラム
建築資材

資材置き場の仮囲いは本当に必要?種類や価格相場をまとめて解説

資材置き場の仮囲いの設置費用はいくら?

法律に違反せずに安全に設置するには?

資材置き場の仮囲いは、建設現場の安全管理と資産保護の基本設備です。特定の条件に該当する建設現場では、仮囲いの設置が法律で決められています。

本記事では、仮囲いの目的から種類選び、具体的な施工手順について解説します。資材置き場の仮囲いで失敗しないための対策もまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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資材置き場で仮囲いを行う目的

囲まれた建設現場の画像

資材置き場の仮囲いは、建設現場における安全管理と資産保護の基本となる設備です。建築基準法施行令第136条の2の20では、以下の建築物の工事において高さ1.8m以上の仮囲いの設置が義務付けられています

  • 木造建築物で高さ13mもしくは軒高9mを超えるもの
  • 木造以外の建築物で2階以上のもの

規定は新築工事だけでなく、修繕や模様替え、解体工事などにも適用されます。一方で、仮囲いには法律で決められた以外にも、以下のような役割があります。

盗難防止と安全確保

資材置き場で仮囲いを行う主要な目的として、資材の盗難防止と作業員の安全確保が挙げられます。

建設資材の盗難対策例としては、仮囲いに赤外線センサーと監視カメラを設置し、24時間体制での監視が可能です。

また、作業員の安全確保の面においては、転落防止用の手すりと警告表示を適切に配置します。さらに、資材搬入出時の安全性を確保するため、開閉式のキャスターゲートを設置する場合が多いです。

環境保護

周辺環境の保護も、資材置き場の仮囲いを行う目的の1つです。例えば、建設現場からの粉じん飛散を防ぐために、目の細かいメッシュネットを使用するケースがあります。

また、近隣への騒音対策として、二重構造の防音パネルを採用すれば、作業音を低減もできます。

そのほかにも、周辺の景観に配慮したデザインパネルを使用し、定期的な清掃と点検で環境保全効果を維することも役割です。

高価な建設資材の保護

資材置き場の仮囲いには、高価な建設資材を自然環境から保護する目的があります。耐候性に優れた特殊コーティング鋼板を使用すれば、衝撃吸収構造により資材の破損を防止できます。

また、雨水や直射日光による劣化を防ぐため、屋根付きの保管区画を設置することも効果的です。特に温度管理が必要な資材には、通気性を確保した専用の保管スペースを設けます。

資材置き場で使う仮囲いの種類

建築資材のイメージ画像

資材置き場の仮囲いは、現場の条件や用途に応じて適切な種類を選択する必要があります。主要な仮囲いの種類は以下の通りです。

種類

特徴

適した用途

フラットパネル

平滑な表面、高い意匠性

工事看板設置、都市部

安全鋼板

高い耐久性、経済的

長期使用、一般現場

メッシュパネル

通気性が良い、軽量

強風地域、仮設用途

防音パネル

騒音低減効果、遮音性

住宅地近接地域

キャスターゲート

開閉式、幅8mまで対応

車両頻繁出入り現場

仮囲いの選定では、設置期間と現場環境、予算を重視して選ぶことが大切です。

資材置き場の仮囲いの工事価格相場

価格のイメージ画像

仮囲いの設置には、材料費と施工費が主な費用として発生します。材料選択と施工方法によって価格が変動するため、予算計画の段階で詳細な見積もりが必要です。

一般的な価格相場は以下の通りです。

仮囲いの種類

価格相場(1mあたり)

備考

養生シート(1.8m)

2,300円~2,800円

簡易的な仮囲い

万能鋼板(2m)

3,200円~4,200円

一般的な仮囲い

万能鋼板(3m)

3,600円~5,000円

高さのある仮囲い

フラットパネル(2m)

5,900円~6,800円

意匠性の高い仮囲い

フラットパネル(3m)

6,800円~7,700円

高さのある意匠性仮囲い

キャスターゲート

36,000円~40,000円

1基あたりの価格

基礎工事が必要な場合や特殊な施工が求められる場合、追加費用が発生します。

資材置き場の仮囲いの施工手順

仮囲いの施工は、建築基準法施行令第136条の2の20に基づく設置基準を遵守する必要があります。具体的な手順は以下のとおりです。

  1. 基礎工事
  2. 骨組み構築
  3. パネル設置

詳しく解説します。

基礎工事

基礎工事では、地盤の支持力確認が重要です。

地盤調査でSWS試験などの調査を実施し、地盤の強度を測定します。 軟弱地盤では、コンクリート基礎や地盤改良工事を検討し、不同沈下の防止措置を行いましょう。

骨組み構築

骨組みの構築では、支柱の設置間隔と接合部の強度確保が重要です。風圧計算に基づいて支柱間隔を決定し、構造的な安定性を確保します。 

接合部は溶接またはボルト締めを採用すれば、耐久性を高めることが可能です。また、設置するパネルの種類や、仮囲いの設置期間によっては、防錆処理を施すことも検討しましょう。

パネル設置

パネル設置では、水平精度の確保と防水性能の確保が重要です。継ぎ目部分には防水パッキンを使用すれば、雨水の侵入を防ぐことが可能です。

定期的なメンテナンスでは、ボルトの増し締めと防水パッキンの点検を行います。劣化状況に応じて、パネルの交換時期を判断し、安全性を維持します。

資材置き場の仮囲いで失敗しないための対策

仮囲い設置の失敗を防ぐには、法規制の確認と近隣への配慮が重要です。行政指導の主な要因となる高さ超過と境界線侵犯は、事前確認で防止できます。

ここでは、仮囲いで失敗しないための対策について解説します。

日照権に配慮した高さ設定を行う

日照権に配慮した高さ設定を行う場合、民法第234条に基づく設置基準を遵守しなくてはいけません。隣地境界線から1メートル以上の後退距離を確保すれば、近隣とのトラブルを未然に防げるケースが多いです。

日影規制区域では高さ制限が厳格化されるため、地域の建築規制を確認しましょう。冬至の日影図を作成し、周辺環境への影響を把握することも大切です。

適切な設置場所を選定する

設置場所の選定では、騒音規制法の基準値を考慮した配置計画が必要です。住宅地からの距離を十分に確保し、防音対策を徹底しましょう

市街化調整区域では、比較的緩やかな規制のもと設置が可能です。土地利用規制を確認し、用途地域に適した計画を立案します。

防犯性・安全性の高い素材を選択する

防犯性の高い素材でもある鋼板であれば、電動工具による切断に対して高い耐性を持ちます。施錠部分は二重ロック構造を採用し、不正侵入を防止します。

安全性確保には、先端部の丸め加工や転倒防止用の控え材設置が重要です。定期的な点検で劣化箇所を早期発見し、補修を実施しましょう。

まとめ

資材置き場の仮囲い設置では、法令遵守と適材適所の選定が成功の鍵です。現場条件に応じた素材選びと、確実な施工品質の確保により、安全で効率的な資材管理が実現できます。

仮囲いの設置計画には、専門的な知識と経験が必要不可欠です。適切な設置業者の選定は、工事の成否を左右する重要な要素となります。

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